発酵の良さ

【発酵とは】
発酵とは、微生物の働きによって物質が変化し、人間にとって有益に作用することです。
微生物が自己の酵素で種々の有機物を分解あるいは変化させ、それぞれ特有の最終産物をつくりだす現象です。
たとえば酵母が糖をアルコールと二酸化炭素にするのをアルコール発、乳酸菌が糖を分解して乳酸を生成するのを乳酸発酵と言います。
酵母や細菌などの微生物がエネルギーを得るために有機化合物を分解して、アルコール類・有機酸類・二酸化炭素などを生成していく過程。
狭義には、微生物が酸素の存在しない状態で,糖類を分解してエネルギーを得る過程。
人体にいい働きをする微生物の働きを「発酵」といい、有害な働きを「腐敗」といいます。

【発酵の良さ】
●栄養の吸収率をあげる
牛乳を飲むとお腹を壊すけどヨーグルトは大丈夫という方がいます。
牛乳に含まれる乳糖が原因とされ、乳糖を分解する消化酵素が少ない人が大量に摂取すると消化不良となり、お腹を壊してしまうと考えられます。
一方、ヨーグルトは乳酸菌が発酵する時に乳糖をある程度分解してくれるため、牛乳に比べて乳糖が少なくなり消化不良になりにくくなります。

乳糖を例にとりましたが、それ以外の栄養素にも同じようなことが言えます。
代表的な栄養であるたんぱく質や炭水化物などは、胃酸や消化酵素により分解されて体内に吸収されます。
発酵の過程で栄養素を細かく分解されればもともと消化しやすい形になっているので吸収率があがり、食べる物や量が同じでも効率よく栄養を摂取できるようになります。

●栄養が増える
発酵食品である納豆には、発酵前の大豆にはない栄養をたくさん含んでいます。
これは納豆菌が出す酵素が大豆の栄養を分解したり合成したりして、別の栄養を産み出すためです。
大豆と納豆を比べると、ビタミンB2は納豆になると約2倍、ビタミンK2にいたっては100倍以上にもなります。
ビタミンなどは他の食品でも摂取できますが、ナットウキナーゼやポリアミンなど発酵でしか摂取しにくい成分も多いのも発酵食品が良いとされる一因です。

●保存性が高まる
発酵時に微生物が悪玉菌の繁殖を抑制する働きをしてくれるので、長期保存が可能になります。

●うま味が増す
微生物がうま味成分であるイノシン酸やグルタミン酸などを作り出し、より独特の風味やコクを増やすため、より美味しくなります。

●菌が腸を元気にする
発酵の過程で納豆菌や乳酸菌などその微生物自体も増えます。
そしてその微生物が腸内で善玉菌として働き、腸内環境を整えて腸の働きをよりよくしてくれる効果もあります。

【よもぎが発酵することで高まる効果について】
よもぎが発酵することで、よもぎの葉に含まれるクロロゲン酸類が分解され、カフェ酸に変化します。
カフェ酸は腸管からそのまま吸収されます。
クロロゲン酸は金属イオンと結合する性質があり、カルシウムやマグネシウムと結合して不溶性の沈殿を形成することができます。

また、カフェ酸にはリラックス効果の他に、抗アレルギー作用やガン抑制効果などが認められています。

【カフェ酸を含む食品】
コーヒー、ワイン、さつまいも、ごぼう、
りんご、ブルーベリー(ベリー類)、キウイ、プラム、さくらんぼ、
(フルーツでは、特に熟した果実の皮の部分に多く含まれています)
よもぎ、アーティチョーク、タイム、セージ、ローズマリー、ハーブ、
ブラック・アイ・ピー(ササゲ属の一年草)など、
食品以外では、ユーカリノキやモロッコのアルガンオイルなどに含まれています。